2022年5月9日作成 鍼灸師 榊原義盛
肩こり・肩痛について
肩こりは、鍼灸治療の中で首・肩・腰・膝痛が痛みに対して代表的な疾患です。その中でも肩の痛みは、特に多いです。肩こり年齢を問わず国民病と言われるほど全世代に幅広く広がっています。
肩こり ・肩痛のきっかけ
何もしていないにも関わらず肩こりがあるのは肩の筋肉は、重い頭や腕を支えている筋肉なので、知らず知らずのうちに負荷がかかってしまう部位です。事務作業で一日パソコン作業をされている方だけでなく最近パソコンやスマートフォンを長時間使用していると筋肉が緊張し、さらに負担がかかってしまいます。
重度の肩こりになると慢性的な頭痛になったり、吐き気をもよおすこともあるため、肩こりから別の症状を誘発させてしまうこともありますので慢性化する前に対策しましょう。
肩こり・ 肩痛 の症状
肩こり ・ 肩痛 とは、首筋や肩、肩甲骨の周辺が重苦しくなった状態のことで、肩に何かのっているように感じたり、霊が肩にのっていると勘違いをされている方もいます。マッサージなどで肩を触られると鉄板が中に入っているような違和感を覚える人が多いようです。 この状態を放置していると次第に痛みを感じるようになり、重度の肩こり ・ 肩痛 になると緊張性の頭痛や、目の疲れ、腕や手の痛みなどに発展するケースがあります。
日本に住んでいる欧米人は、肩こり ・ 肩痛 を知らない
肩こりがないのは、うらやましいと思いますが、実際には、肩こり・ 肩痛 があります。欧米人は、肩こり ・ 肩痛 を知らないだけなのです。肩に触れると鉄板のように固くなっています。この状態が肩こり ・ 肩痛 ですと教えてあげると徐々に肩こり ・ 肩痛 を感じられるようになります。日本での滞在日数が多くなると肩こり・ 肩痛 を日本人と同じように感じられるようになります。不思議なもので肩こり ・ 肩痛 があっても肩こり ・ 肩痛 の知識がないと肩こり ・ 肩痛 を自覚できないのです。肩こり ・ 肩痛 に慣れすぎると、こりを感じなくなってしまう場合もあります。
実際は肩こり・ 肩痛 がなくなっているわけではないので、別の場所に不調があらわれてしまいます
例えば、寝違いになったり、背中の痛み、腰の痛みなど別の場所の痛みを発症することもあります。欧米人のように肩こり ・ 肩痛 を感じないと別の場所に疾患が現れることがあります。痛みを感じるのは、悪いことではないのです。肩こり ・ 肩痛 は、早期に対処する必要があります。
肩こり・肩痛の原因
肩こり ・ 肩痛 は筋肉の疲労と緊張から起こる場合と女性に多い筋力不足から起こることがあります。そして、それがなぜ起きるかというと、首や腕に負荷をかけた状態での長時間作業や、精神的なストレス、内臓の不調など原因はさまざまです。肩の周辺に痛みや違和感を覚えることから「肩こり ・ 肩痛 」といわれていますが、実際は「首の後ろ」や「背中」「内臓の不調」に原因がある場合も多いです。原因が様々であるからこそ、痛みやこりが生じている場所と原因のある場所が異なるケースが少なくありません。
原因を列記すると以下のようなものが考えられます。
- 疲労
- 血行不良・冷え
- 姿勢
- 精神的ストレス
- 体型(なで肩)
- 運動不足
- 肩にかかる思い荷物
- 目の疲れ
- 内臓の不調
基本的に西洋医学では、肩こりの治療は、ありません
重篤な場合には、西洋医学では痛み止め(鎮痛剤)や筋肉の緊張を和らげる筋弛緩薬を処方したり、痛みがひどい場合はブロック注射を行ったりしますが、これらは対処療法に過ぎません。
東洋医学では
鍼や灸などを用いて原因となっている場所に直接アプローチし、倦怠感や頭痛などを引き起こしている「こり」を改善します。または、原因となっている場所から離れた手足末端からアプローチをして体の気の流れを調整することで肩こりを改善します。また肩こりは生活習慣によるところが多いので、ライフスタイルや姿勢の改善などを先生と相談し、再発しないように努めましょう。