イライラ・不安とは
感情がコントロールできなくなり、無性にイライラしたり、理由もなく不安になってしまったりすることがあると思いますが、攻撃的になるイライラも悲観的になる不安感も、心のバランスが崩れている状態です。
東洋医学でイライラ・不安をどう考えるか?
東洋医学では「心」が乱れていると考えられます。ツボを刺激してストレスの軽減を図りましょう。
イライラ・不安の症状
感情の起伏が激しい・怒りっぽい・注意力がない・すぐに落ち込んでしまう・やる気がでない・ふと孤独を感じるなど、感情がコントロールできなくなります。この状態が続くと、いわゆる「うつ」に発展する可能性があるので注意しましょう。
ストレスがイライラ・不安の原因?
人間ならば誰でもイライラしたり不安を感じることはありますが、ささいなことで感情が揺れてしまう人は、自律神経における異常が考えられます。自律神経とは交感神経と副交感神経のふたつから構成されているもので、過剰にストレスを受けると肉体や精神にさまざまな異常が現れます。
肩こりがイライラ・不安の原因?
イライラは肩こりが原因で引き起こされるケースもあります。肩の筋肉がこると血管が圧迫されてしまい、脳に十分な栄養が得られなくなることで集中力の低下や、頭痛、めまいといった症状が現れます。こうした不快感によってイライラが引き起こされる場合があるので、一概に自律神経だけが原因とは言い切れません。
東洋医学でイライラ・不安の有効なツボは‼
東洋医学においてイライラ・不安は「気」が乱れている状態といえます。イライラ・不安に期待できるツボは「虎口(ここう)」、「太衝(たいしょう)」、「解谿(かいけい)」、「肝兪(かんゆ)」などがあります。
東洋医学でイライラ・不安の有効なツボの位置
虎口・・・親指と人さし指の股にあるツボ
太衝・・・足の甲、親指と人さし指の間から親指側の骨に沿って足首側になぞっていくと指が止まるところにあるツボ
解谿・・・足首の関節、甲側の中央にあるツボ
肝兪・・・肩甲骨の下の高さにある、背骨の両側のツボ
イライラ・不安に期待できる鍼灸治療の効果
イライラ・不安の原因であるストレスには、鍼や灸を使った鍼灸治療が効果的です。ストレスを抑えたり、自律神経を整えたりするツボは体のさまざまなところにあります。
自分できるイライラ・不安に有効な方法‼
セルフケアをする場合は「虎口」がおすすめです。手の親指と人さし指の股にあるツボで、休み時間や移動時間などちょっとしたタイミングでマッサージできます。もう片方の親指と人さし指でツボを挟み、揉んだり引っ張ったりして刺激を与えましょう。
足の甲にある「太衝」はホルモンバランスの崩れによって生じるイライラや、足首にある「解谿」は不安や憂うつを和らげる効果があるといわれています。
背中にある「肝兪」は一人では圧迫しづらいツボですが、全身に感じるけん怠感や不快感を取り除く効果があります。左右のツボを同時にやや力を込めて指圧するのがポイントです。慢性的にストレスを感じる場合は鍼や灸でより深いところにあるツボを刺激しましょう。
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